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zoom RSS 「少子社会日本」 山田昌弘著

<<   作成日時 : 2007/05/27 22:22   >>

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秋田県では毎年1万人以上の人口が減少している。人口減少率が1%を超え、全国一の多さである。このまま減少し続けると100年後には秋田県はなくなってしまうという危機的な状況なのである。これは、若年人口(特に高校卒業者)の県外流出が顕著なためだが、若年人口が少なくなると、自動的に生まれてくる子どもも少なくなってしまう。人口減少の負のスパイラル現象とでも言おうか、生物学的に子どもを生むのが若者である以上、これは必然のことである。ところが、社会増減のほとんどない日本全体でも2005年から人口が減少に転じた。日本の若者たちが子どもを生まなくなってきているのである。これはなぜなのだろうか。

これまで、多くの識者が少子化について分析を試みてきたと思うが、山田氏の分析は非常に明解である。山田氏によれば、日本の少子化は、1.若年男性の収入の不安定化、2.パラサイト・シングル現象の2つが相互に作用しあって起こっているのだという。パラサイト・シングルとは、山田氏が作った用語で「学卒後も親に基本的生活を依存する独身者」のこと。日本では、出産と結婚は密接に関連している。結婚せずに子どもを生む女性がほとんどいないためだ。結婚とは家計という経済の基本単位を作る行為だから、経済的に安定しない状況では、なかなか結婚に踏み切れない。まして、親と一緒に住んでいる女性の場合、経済的に何不自由なく暮らしている。今の若い男性の経済格差は確実に進行しているから、結婚することによって、今の暮らし以上になれる女性は限られている。これが結婚できない(しない)若者が生まれている理由だ。

さらに、今の若者はセックスが比較的自由になっている。かつての日本は、結婚するまでセックスはタブーというのが常識だったのだが、今は恋愛=セックスというのが一般的である(ようだ)。これが結婚を遅らせているもう一つの理由。出来ちゃった結婚がブームのようになっているのも、このことを裏付けている。要するに、昔はセックスするためには結婚するしかなかったのだが、今は結婚しなくてもとりあえずセックスは出来る。ならば、経済的に不安定な状況のままで結婚する必要はないという考えの若者が多くなってきたためではないか。

いずれにしても、現在の日本の少子化現象を生んでいる原因は根が深い。パラサイト・シングル現象が解消するとは思えないし、若者の収入不安定化もそう。経済の活性化と男女が共(対等)に働ける社会を作ること(ダブルインカム化)が、その解決策としては最も相応しいように思うがいかがだろうか。

「少子社会日本 −もうひとつの格差のゆくえ−」、山田昌弘 著、岩波新書、740円
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