哀悼

画像とても親しかった元上司が亡くなった。交通事故死だった。前の週に一緒に飲んだばかりで、あまりに突然の出来事にショックで言葉もない。県庁を退職してから、2年間秋田赤十字病院に勤務した後に、いよいよこれから悠々自適の生活が始まる矢先の出来事で、本人の無念さはいかばかりだったか。

頼まれて葬儀のときにカメラマンを務めた。今日、その写真を持って自宅を訪ねた。奥さんと二人の子どもが迎えてくれて、小1時間ほど話をしてきた。もっぱら奥さんの話を私が聞くという形だったが。

奥さんによると、赤十字病院を辞めたあと、病院の事務職員のために、1年半かけて「公用文の作成」の手引書を作っていたという。仕事を辞めたのに、毎日、毎日パソコンの前に張り付いて作業を進めていたため、少しは運動をしたほうがいいと母親から心配されるほどだったという。それも、この10月に完成させて、自ら作成した600枚にも及ぶ書類を病院に届けたばかりだったそうだ。まるで、死期が分っていたような鬼気せまる仕事ぶりだ。

また、最近は藤沢周平の全集を図書館から借りて読んでいたそうだ。全26巻の全集で5巻まで読んだところで中断してしまったという。それまで、好きな本は必ず買っていたのに、どういう心境の変化か、藤沢周平だけは図書館から借りていたそうだ。借りると、返さなければいけないので、あとで忘れるといけないからと読書日記を付けるのを日課としていたという。

日課といえば、絵を描くのも日課の一つで、最近は月に2枚の絵を描くことをノルマとしていたそうだ。絵を描いてはネット仲間に公開して感想を聞くのを楽しみにしていたという。そういえば、最後に飲んだとき、私のホームページに絵を掲載するにはどうすればいいかと聞かれていたことを思い出した。ついにそれはかなわなかったが。最近は赤レンガ郷土館に挑んでいて、色々な角度で写真を撮ってきては、絵にしようと試みていたらしいが、建物は難しいといって、結局未完に終わったらしいが。

とにかく多趣味な人で、趣味にも仕事にも一生懸命。手を抜くということをしない。そんな生き方が、もしかしたら死期を早めたのかもしれない。それにしても残念でたまらない。何かポッカリと心に穴が開いてしまったようだ。

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この記事へのコメント

一姓農山
2006年12月25日 20:28
 この方に年賀状を出そうとして、このブログを思い出しました。会社時代からの付き合いもあり、高校の先輩でもありましたが、田舎暮らしで交通事故死を知りませんでした。確かに真面目な方でした。
 心からご冥福をお祈り申し上げます。合掌。
2007年01月08日 21:16
昨年の県内の交通事故死者が74人で、過去数十年ぶりの少なさだったとか。県警本部長が自慢していました。でも、私には、その中に尚武さんが入っているんだよな、という思いがこみ上げてきて、残念で堪りませんでした。なぜ、尚武さんが死んだんだろう。本当に気さくで、いい人でした。いい人ほど先に亡くなっていくというのは、真実だなと尚武さんの死に接して思いました。

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